20140627

ありがとう


toyの服を着て働いていたら
接客についたお客様に褒められた。

その方がこんな言葉をくださった。



「ファストファッションを見ていると悲しくなるわ。
皆、服を使い捨てのように選んじゃって。

ファストというよりはジャンクね。
ジャンクファッション。


金銭的なことや 流行りがあるから
若い人は 今は安い服で色々冒険して
挑戦してもいいとは思うの。

でも、お食事と一緒よ。
ずうっとジャンクじゃいられないの。


ある程度の歳になると自分を愛でたくなってね。
一生寄り添える良いものが欲しくなるわ。
肌あたりが自分に優しくて
質やデザインの良さが、見ている人にも伝わるような “良い” もの。

昔は お着物がそうだったわ。
使い捨てたりなんかしなかった。
日本のものは質も良くて美しいから
何年も何十年も愛したのよ。


でも日本製のものや少量生産のものは
どうしても高価になってしまうから
今はまだ解ってもらえないことも多いでしょう?

でも大丈夫よ。

そのうち皆 少しずつ わかりはじめる。
今だって、わかっている人はわかっているの。
出会いたい と思っているのよ。


そういう人たちの為に つくり続けて
出会いに行きなさい。


久しぶりに良いものを着ている若い人に会ったわ。

人生を長い目で見てね。
あなたは絶対に大丈夫よ。」



艶のきれいに揃ったおかっぱ髪で
桃色のサマーニットが
小柄な身体に とても似合っていた。


仕事中だったのでお名前も聞けず
名刺も渡せなかったけど
いつかまた、会える気も した。




最近のわたしは
こわくて何もやらずにいました。

きっと形あるものにしても
全てがどうにもならないんだろ
あれもそれも嘘なんだろって思うと
足がすくんでしまって。


なにも考えなくていいように
どこでもノリ良く足を運んで
隙間なく働いて飲んで遊んで。
(暇とかではない) 
(実際元からノリ良いだけ説も)


時間が出来ると浮かぶ考えも言葉も
それはそれは汚く酷い 真っ黒なもの。

口をひらけば辛辣な事を言って
(べつにそれはまあ前からだけど)
自分が汚くなっていくような感覚も
そろそろ大っきらいだった。

だから痛い言葉も 悲しい場面も
思い出さなくていいように
なにもしないでいました。



そんなこんなを
わたしは何も言っていないのに
全部知ってるような言葉をくれた。

どろどろ汚い身体中が浄化されて
ぱーっと体内の指先から
きらめいたような感覚。

思わずその場で泣いてしまった。
帰り道も 涙が止まらなかった。



産まれて初めて
神様は いるかもしれないと
本当にそう思った。

このタイミングで彼女に会ったのは
(この言葉嫌いだけど)運命としか思えない。




出会わせてくれて、ありがとう。





つくり続けて 出会いに行きます。



kumiko


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